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空き家の賃貸活用で相続対策は可能?節税につながる判断ポイントを解説

相続

親から受け継いだ空き家や空き地を前に、相続対策や節税をどう進めるべきか悩んでいませんか。
放置すれば管理不全や固定資産税の負担が重くなる一方で、賃貸活用や売却などの選択を組み合わせることで、相続税対策として有利に働くケースも少なくありません。
ただし、相続開始からのスケジュールや、相続税や譲渡所得税など複数の税金が関わるため、何から手を付ければよいか分かりにくいのが実情です。
そこで本記事では、空き家や空き地を相続した方に向けて、リスクと税金の基本、賃貸活用による節税の考え方、具体的な進め方までを分かりやすく整理してお伝えします。
ご自身の状況に当てはめながら読み進めていただくことで、失敗を避けつつ、資産を守るための道筋が見えるはずです。

空き家・空き地を相続したら最初に知るべき基礎知識

相続した空き家や空き地をそのまま放置すると、建物や庭木の老朽化により倒壊や火災、害虫の発生など、防災や衛生面のリスクが高まります。
国土交通省は、周囲に著しく悪影響を及ぼす空き家を「特定空家」や「管理不全空家」として市区町村が指定し、指導や勧告、場合によっては行政代執行による解体まで行う制度を設けています。
また、このような勧告を受けた土地では、固定資産税等が軽減される住宅用地特例が解除され、税負担が大きくなる可能性があります。

空き家や空き地に関わる税金としては、まず被相続人の財産全体に対して課される相続税があり、その評価額に土地や建物の相続税評価額が用いられます。
相続後に空き家や土地を売却した場合には、その売却益に対して譲渡所得税と住民税が課されますが、一定の要件を満たせば、譲渡所得から最大3,000万円(相続人が3人以上で家屋と敷地を共に相続した場合は2,000万円)を控除できる特例が設けられています。
さらに、所有している間は毎年、固定資産税や都市計画税がかかり、空き家の管理状況によっては住宅用地特例が適用されず、税負担が重くなる点にも注意が必要です。

相続対策や節税の観点では、相続の開始からいつまでにどのような行動を取るかという時間軸の整理が欠かせません。
相続した空き家について、譲渡所得の3,000万円(または2,000万円)特別控除を受けるには、相続日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに一定の要件を満たして売却する必要があります。
一方で、相続税の申告期限は相続開始を知った日の翌日から10か月以内とされており、この期限までに評価や納税方法を検討しなければなりません。

項目 主な内容 放置した場合の影響
管理面のリスク 倒壊・火災・防犯悪化 特定空家指定・行政対応
税金の種類 相続税・譲渡所得税・固定資産税 長期保有で総負担増加
主な期限 相続税申告10か月以内 特例控除利用不可のリスク

空き家・空き地の相続税評価と節税の基本ポイント

相続した空き家や空き地の評価は、まず「自用地」と「貸家建付地」の違いを押さえることが大切です。
自用地は相続人などが自由に利用できる土地として評価されるのに対し、貸家建付地は賃貸中の建物が建っていることで利用に制約がある土地として減額評価が行われます。
また、小規模宅地等の特例を活用すれば、一定の要件のもとで評価額を最大で80%減額できる場合があり、相続税額に大きな差が生じます。
そのため、現況と利用方針を踏まえて、どの区分や特例の対象になり得るかを早めに確認することが重要です。

空き家をそのまま所有し続ける場合、建物や土地は自用として評価されることが多く、賃貸用に比べて評価額が高くなりやすい傾向があります。
一方で、建物を賃貸住宅として活用し、実際に賃貸借契約が行われているときは、貸家や貸家建付地として評価され、借家権割合や賃貸割合を考慮した減額が行われます。
国税庁の財産評価の解説では、賃貸中の家屋について、固定資産税評価額から借家権割合と賃貸割合を乗じた金額を控除して評価額を計算する方法が示されており、評価減の仕組みが明確になっています。
このように、空き家のままか賃貸活用するかで評価額の水準が変わるため、相続対策としての方向性を検討する際には、税務上の評価の違いを意識することが欠かせません。

さらに、相続した空き家を売却する場合には、「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」による譲渡所得3,000万円特別控除が利用できることがあります。
この特例は、一定の期間内に相続した空き家またはその敷地を売却し、耐震要件などの条件を満たす場合に、譲渡所得から最高3,000万円(相続人が3人以上の場合は2,000万円)の控除を認める制度です。
一方で、空き家を賃貸用として活用する場合にはこの特例が使えないことがあるため、売却による特例活用と、賃貸による相続税評価減のどちらが有利かを比較検討する必要があります。
どの制度が利用できるかは、相続開始からの経過期間や利用状況などによって変わるため、最新の要件を確認しながら判断することが大切です。

区分 主な評価方法 節税のポイント
自用地・空き家 路線価等による通常評価 評価額が高くなりやすい
貸家・貸家建付地 借家権割合等を控除評価 賃貸割合に応じた評価減
空き家売却特例 譲渡所得3,000万円控除 売却益の課税負担を軽減

相続対策としての賃貸活用のメリット・デメリット

空き家を賃貸住宅として活用すると、建物が貸家となり、その土地は貸家建付地として評価される可能性があります。
貸家建付地は、自用地としての価額から、借地権割合・借家権割合・賃貸割合を乗じた分が差し引かれるため、相続税評価額が下がりやすい仕組みです。
さらに、実際の家賃収入が得られることで、固定資産税などの維持費を賄いながら、将来の資産承継のための原資を確保しやすくなります。
このように、相続税評価の圧縮と収益確保の両面から、賃貸活用は有力な選択肢となり得ます。

一方で、賃貸活用には初期費用や継続的な負担が生じる点を冷静に把握する必要があります。
入居可能な状態にするための修繕費や設備更新費、必要に応じて耐震改修や大規模リフォームが必要になることもあります。
賃貸開始後も、空室期間が続けば家賃収入が途絶える一方で、固定資産税や管理費、火災保険料などの支出は発生し続けます。
また、長期的には老朽化に伴う大規模修繕費や、入居者対応・管理業務に関する精神的な負担も考慮しなければなりません。

空き家・空き地を賃貸に回すか、売却や自宅としての利用を選ぶかは、相続人のライフプランや資金状況によって最適な答えが変わります。
例えば、将来自らや家族が居住する予定が明確であれば、賃貸に出す期間や投資額を慎重に抑えた計画が必要になります。
反対に、長期的に自分で利用する予定が薄く、まとまった現金が早期に必要な場合には、売却により資産を現金化する方が適している場合もあります。
このため、税負担・収益性・管理の手間という3つの視点から、複数の選択肢を比較しながら判断することが重要です。

選択肢 主なメリット 主なデメリット
賃貸活用 相続税評価減と家賃収入 初期投資と管理負担
売却 早期の資金化と管理不要 将来値上がり利益喪失
自宅利用 住居確保と生活安定 現金収入と流動性不足

空き家・空き地を賃貸活用して相続対策と節税を進める実務ステップ

まずは、相続した空き家・空き地の現状を客観的に整理することが大切です。
建物については築年数だけでなく、老朽化の程度や耐震性、修繕履歴などを確認し、賃貸に耐えられるかを見極めます。
あわせて、相続人それぞれの今後の住まい方や資金状況、将来の住み替え予定なども話し合い、長期的に賃貸活用を続けやすいかどうかを検討します。
このような立地・建物・家族の意向を総合的に見て、賃貸向きかどうかを判断していくことが重要です。

次に、賃貸活用を検討する際には、大まかな収支と相続税への影響を同時に考えることが求められます。
賃料の想定額や入居率、管理費や修繕費、借入金の返済額などを整理し、長期間の家計と相続税の両面で無理のない計画かどうかを確認します。
また、賃貸用建物を建てた場合には、土地が貸家建付地となることで相続税評価額が抑えられ、小規模宅地等の特例の対象となる可能性もあります。
さらに、将来売却する場合に、空き家の譲渡所得の特別控除など他の特例との関係も踏まえながら、活用と売却の順序を検討することが大切です。

そして、具体的に賃貸活用を進める段階では、専門家への相談タイミングを逃さないことが要点となります。
相続開始前後の時期や建物の建築・改修前など、相続税評価や各種特例の適用可否に影響する局面では、税理士などに早めに相談することが望ましいです。
また、賃貸活用で得られる家賃収入を、将来の修繕費や相続税の納税資金としてどのように積み立てるかを決め、長期的な資産承継の計画に組み込むことも重要です。
このように、単に空き家を貸すかどうかではなく、家族全体の資産と相続を見通した計画として整理しておくことが、後悔のない対策につながります。

ステップ 主な確認事項 相続対策の視点
現状把握 立地・老朽度・家族意向 賃貸活用の向き不向き確認
収支検討 賃料・費用・借入金 長期の収支と評価減の把握
専門家相談 特例適用の条件整理 節税効果と承継計画の最適化

まとめ

空き家・空き地の相続対策では、放置によるリスクと税金の全体像を早めに把握することが重要です。
賃貸活用を行えば、相続税評価の引き下げや家賃収入による資産形成が期待できますが、初期費用や空室リスクも踏まえた検討が必要です。
当社では、現状の整理から賃貸活用の収支シミュレーション、将来の売却や承継まで、一人一人の事情に合わせて具体的なプランをご提案します。
相続した空き家・空き地の賃貸活用や節税についてお悩みの方は、早めに当社へお気軽にご相談ください。

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この記事の執筆者

不動産の総合窓口 HERO不動産

地域密着の不動産アドバイザー

◇HERO不動産代表取締役: 森 太佳大
◇出身・在住:愛知県あま市
◇不動産キャリア:14年
◇保有資格:宅地建物取引士

ひとりひとりに寄り添い、皆様に愛され、必要とされる地域のスーパーヒーローのような存在になりたい。そんな思いを込めて立ち上がった会社です。

不動産売買仲介一筋14年。お客様との信頼関係を何より大切にし、「相談して良かった」と感じていただけるよう丁寧な対応を心がけています。専門用語を分かりやすくお伝えし、不安を安心に変えることが私の強みです。売却から購入まで、お客様に寄り添いながら最適なご提案をいたします。

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